それで「クリーニングしよう!」と考えているあなた、ちょっとお待ちを。クリーニングには大きくドライクリーニングとウエットクリーニング(水洗い)の2種類があります。
実は、洋服では一般的なドライクリーニングでは布団の汚れは満足に落とせません。水や温水での丸洗いが一番効果的です。
この記事では、あなたのお布団が芯までキレイになるように布団の汚れの特徴と洗い方のコツを紹介します。
洗っていない布団はめっちゃ汚い
一見きれいそうに見えても、1年も使った布団の内部にはたくさんの汚れが溜まっています。まず、人は1日に牛乳瓶1本(約200ml)も汗をかくと言われていますし、皮脂も分泌します。
そんな布団内部の汚れの種類は多岐にわたります。汗・汗の塩分・皮脂の脂肪分・雑菌・カビ・フケや垢・花粉・よだれなど、もう汚れの大集会状態です(笑)
布団の汚れはダニの大好物かつ疾患の原因
布団の汚れはダニの大好物です。布団の汚れをダニが食べ、布団についたダニの糞や死骸がアレルゲンとなり、アトピー性皮膚炎・喘息・アレルギー疾患・肌荒れの原因になっているケースが多々あります。
布団の汚れは水溶性と油溶性の両方
布団の汚れの大半は汗や塩気などの水溶性の汚れ(水に溶ける)です。皮脂は油溶性ですが洗剤で落とせます。そのため布団汚れは「水洗い」や「温水洗い」でほとんど落とし切ることができます。水による丸洗いが布団のアレルゲン除去には効果的です。
お湯や水での布団丸洗いの特徴
水やお湯での丸洗いとは、文字通りお湯や水で布団を丸洗いする方法です。お店により異なりますが、合成洗剤や無添加石鹸などで布団の汚れを洗い流します。これにより汗やタンパク質など水溶性の汚れ(水に溶ける性質の汚れ)をスッキリと落とせます。
布団のドライクリーニングの特徴
一方、街のクリーニング店で一般的なドライクリーニングとは「石油系溶剤やパーク系テトラクロルエチレンで油溶性の汚れを落とす洗濯方法」です。そのため水溶性の汚れ(布団についている主な汚れ)はきちんと落ちません・・・
そのうえ、ドライクリーニングはしっかりと乾燥をしないと溶剤が布団に残留します。石油系の溶剤に敏感に反応する人には肌荒れや疾患の危険性もあります。
羽毛布団のドライクリーニングはNG
また羽毛布団にとってもドライクリーニングはおすすめできません。羽毛の油分がドライクリーニングで取られてしまいぺったんこになる可能性があります。
布団は水かお湯で丸洗いしよう!
お湯や水での布団丸洗いは、当サイトの22社比較調査では全社が採用していました。汗は水溶性の汚れなのでドライクリーニングでは落とせません。そのため宅配クリーニングでは水やお湯を使った丸洗いが主流になっています。
布団の汚れ=水溶性の汚れと油溶性の汚れの混合=どちらも洗剤で水洗いすると効果的=水洗いが最適
「シミ」は大した問題ではない
布団表面にできたシミはすぐに落とせば大抵落ちます。しかし時間がたつとシミ成分が繊維の奥深くに沈着して落ちなくなります。汚れがついたら素早い対処ができると一番いいですね。
もしシミが落ちなくなってしまっても安心してください。シミは布団内部の汚れに比べたら単なる見た目の問題であり、きちんと水洗いされた布団であれば人体への悪影響は全くありません。
布団はどこで洗えばいいの?
主な布団を洗える場所やサービスは、自宅の洗濯機・コインランドリー・布団クリーニング店の3つです。どこで洗うのが最適かは洗濯表示と布団サイズで決まります。
例えば、タグが水洗い可能になっており、シングルサイズなど小さくて軽いお布団であれば自宅の洗濯機かコインランドリーで丸洗いできます。
一方、洗濯機OKの表記でもクイーンサイズなど大きいもので洗濯機に入らないならば布団クリーニング店に頼むことになります。敷布団も家庭やコインランドリーでは難しいので専門店がおすすめです。
素材も重要です。ウール・真綿・高級な羽毛布団などは自分で洗うと縮んだり穴が空いたりなどの危険性があるので布団専門がおすすめです。
布団を洗える場所・早見表
自宅 | コインランドリー | 布団クリーニング店 | |
軽い・洗える素材・小さな布団 | ◯ | ◯ | ◎ |
重い・洗える素材・大きな布団 | ✕ | △ | ◎ |
敷布団 | ✕ | ✕ | ◎ |
難易度の高い素材の布団 | ✕ | ✕ | ◯ |
私の布団は水洗いできない?
こちらが布団についている「洗濯表示」の早見表です。ピンクで囲んだ部分のマークは「洗えない」ことを表しています。
ほとんどの布団は水やお湯で丸洗いできます。しかし、一部の布団を洗う際には問題が起こります。洗濯表記を見ると羽毛布団やウールの布団などには「ドライクリーニング」をしよう!と書いてある布団がけっこうあるのです。
と思ったあなた、ご安心を!
実は洗濯表示に「洗えない」と書いてあってもクリーニング店では一部の特殊な素材を除いてほとんどの布団を「水またはお湯」で丸洗いできます。一昔前に比べてクリーニング会社の技術力が上がっていることや、クリーニング用のマシンが進化しているためです。
クリーニング店は洗濯のプロなので、汗やダニの死骸を洗い流すには「水での丸洗い」が必要なことを熟知しています。
洗濯表示が「洗えない!」となっていても、羽毛布団はたいていのクリーニング店で洗えますし、難易度の高い素材の布団でも布団専門では洗えることが多いです。
結論としては、9割以上の布団が水や温水での丸洗いが可能です。
嘔吐・尿など酷い汚れがついた場合の対処法
嘔吐・尿の場合は表面の汚れを素早く自宅で水洗いしましょう。その後、洗濯機やコインランドリーで洗えるものは洗いましょう。洗濯機やコインランドリーで洗えない場合は布団クリーニング店に依頼しましょう。
布団クリーニング店に依頼するときの注意点は2つあります。1つ目は「布団が乾いている」ことです。たいていのお店は濡れた状態では受け付けてはくれません。自宅で表面の汚れをさっと洗い流し、あらかた乾かしてから布団の宅配クリーニングに頼みましょう。
注意点の2つ目は「おもらし・嘔吐付着後の布団に対応しているお店は少ない」ので対応しているお店に出す必要があることです。当サイト調べで最も優秀だったのは「しももとクリーニング」でした。
完全個別&無添加洗いの専門店「しももとクリーニング」
血液のシミの応急処置は「魔法水」
子供が夜中に鼻血を出してしまうことってありますよね。血液は落ちにくいものですが「魔法水」を知っていれば簡単に落とせます。
酸素系漂白剤・重曹・食器用の中性洗剤(または洗濯用洗剤)を1:1:1で混ぜる。
※目分量で良い。※塩素系漂白剤はNG・混ぜるな危険、必ず酸素系を使う。※魔法水は時間が立つと効果を失うので1回作ると使い切るのが原則。
魔法水で血のついた箇所をつまみ洗いすると、付着の直後であればすぐに落とせます。しっかりすすいで乾かせば終わりです。
鼻血やおもらしを「布団を洗ういい機会」ととらえ「大変!」という気持ちを前向きに処理しつつ布団をキレイに保つ。
鼻血がついた布団を朝の忙しい時間帯に洗ったりするのは大変じゃないですか。「前向き解釈」「布団がキレイになって一石二鳥!」ぐらい考えないとやっていられません(笑)
まとめ
お布団は水洗いが最適。サイズ・素材・掛敷などの違いで「依頼先が違う」ということがこの記事のポイントでした。
あなたのお布団を洗うのに最適な布団の宅配クリーニング会社は以下の記事ですぐに見つけることができます。安いお店、無添加洗いのお店、保管つきのお店、特殊な状況もいけるお店など整理して紹介しています。合わせてチェックしてみてくださいね。